旅ドキ番外編:小さなカメラと電車旅。奈良の山寺こもりくの里。

2016.6.16

ときめきに出会う旅

小さなカメラを持って電車に乗ると、それが例え近い土地であっても心が躍ります。車窓から眺めるいつもと違う風景や、長く続いていく線路に“旅”を感じ、まだ出会ってもいない“瞬間”にときめくのです。
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今週末、どこへ向かおう

そんな私の週末旅は「撮りたいもの一つ」で目的地を決めます。その周辺のことはあまり調べません。今回の撮りたいものは紫陽花。京都のお寺も良いけれど、もっと隠れ里のようなところに行きたいと、たどり着いたのが奈良の長谷寺。駅に降り立ってびっくり、山々に囲まれた本当に静かな場所でした。駅前でしばらくぼーっとしていると、意外と沢山の車が通ります。家族を送る乗用車や、これから作業に向かうのかなという軽トラ。駅前でお客さん待つタクシーの運転手さんはクロスワードに夢中です。知らない町の知らない人たちの生活。旅の高揚感も手伝って、そんな事にすらワクワクするのです。
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花の御寺 長谷寺へ

いつの季節も花が咲き乱れる長谷寺。6月はもちろん紫陽花。
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色とりどりの紫陽花が出迎えてくれました。
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カメラを持ってから気づいたこと、ちょっと目線を変えることで見える景色が変化すること。近づいたり、引いてみたり、覗き込んでみたり、裏側に入ってみたり。遠い昔に忘れてしまった、子供の頃のような視点を思い出します。

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隠れているカタツムリを覗いてみたり。

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裏側から撮って、藤みたいと喜んでみたり。

門前町散策と縁側のネコ

長谷寺を出て参道を歩きます。三輪そうめんや吉野葛が目につきます。そうか、ここって三輪に近いんだ、と今更ながらスマホで確認。ふむふむなるほど、とりあえずいただいちゃいましょう♪

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江戸の昔とそう変わっていない、そうめんや柿の葉寿司を食べつつ、過去にこの地を訪れた人々に思いを馳せます。そして未来にも、同じようにここで食べる人がいる事を考えると楽しくなります。

参道を進むと、古い民家でカフェ営業しているお店に出会いました。門をくぐるとうっそうと茂る草木が。一瞬入るのを躊躇するほどです。奥の方に白い暖簾が見えたので、恐る恐る進みます。池にかかる小さな橋を渡った先に人がいて、とりあえずホッ。店内は時を重ねた日本家屋独特の陰影のある造りで、たたずむネコちゃんも素敵な雰囲気。

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ちょうど雨が降り出しましたが、池に落ちる雨粒や、草木に集まる水滴がキレイで、抹茶をいただきながらしばし雨を楽しみます。ふと奥の間に目をやると、横たわる人の脚が!この家のお父さんでしょうか。簾のかかるお部屋で、雨音を子守唄にお昼寝。なんて羨ましい!

枕詞「こもりく」のある土地

参道のお店でこの土地の枕詞「こもりく」の話を聞きました。「籠り國」や「隠国」と書いて「こもりく」と読むこの言葉は、地名の初瀬(はせ)にかかる枕詞。“籠る”という言葉の通り山々に囲まれたこの土地は、紀貫之や紫式部など多くの文人が訪れ歌を詠んだ歴史ある場所だそう。どれだけの人が同じ場所に立ち、同じ景色を眺めたのでしょうか。
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文字で瞬間を切り取った詠み人たちと、写真で瞬間を切り取った私。時空を超えた親近感を覚えた「こもりく」への旅になりました。

さて、次のときめき旅はどこへ向かおう。山の次は海もいいかも。もちろん小さなカメラと一緒に。

リサコ

この記事を書いた人

リサコ

Webページ担当、ときどき商品開発。
職人の手仕事が好物の和風OL。キモノ通勤が夢。

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