酒から SAKEへ?オジさんだけでなく、女子も喜ぶ日本酒のススメ。

2015.10.9

No1夜空に浮かぶ月。涼やかな風の吹く秋の夜長は粋人ならずとも心惹かれるものです。そんな時は自宅でゆったりと美味しい日本酒を一献傾けたくなるのが日本人というもの。でも、中には日本酒は「オジさんのお酒」なんて印象をもっている人は少なくないのかも? 実は、世界で日本酒の知名度は急上昇中!そのまま「SAKE」のネーミングで、日本のヘルシーな食文化の一つとして、受け入れられているんです。もちろん国内でも、お酒好きのオジさんから女子まで「みんなが飲みやすい」工夫が次々と行われているんですよ。

さけ?、酒?、SAKE?日本酒選びの極意、教えちゃいます。

温故知新、酒からSAKEへ。日本酒との出会い方。

まずは1合瓶でためしてみませんか。

普段それほどお酒を飲まない方は一升瓶(1.8L)や4合瓶(720ml)の日本酒は飲みきれないかもしれません。そんな時は、1合瓶(180ml)でチャレンジ。利き酒のような感覚で、いろんな味を楽しめるのも○。また、以前は「オジさんのお酒」の代名詞だったワンカップ、ちょっと手を出しづらい感じですが、これも180mlのサイズで、現在はご当地モノやキャラクターの可愛らしいデザインが登場!ボトルの形や季節に合わせて発売されるものもあり、ワンカップ女子も急増中です!

カラダにやさしい。SAKEとの出合い。

「日本酒はカラダに合わないかも?」という方は、もしかしたら添加物の多い日本酒を選んでいるかもしれません。まずは、日本酒の原材料をチェックしましょう。原材料に「米・米こうじ」とだけ書かれているものは、添加物がなくカラダに優しい日本酒であることが多いんです。一方、アミノ酸や酸味料、糖類の添加されているものは、ちょっと難易度が高いかも。まずは日本酒本来の原料、米と米こうじのみのSAKEに出会ってみては?

わたしだけの「SAKE」に出会ってみよう。

日本酒をもっと気軽に、女性にも楽しんでもらえるよう酒造メーカーは様々な工夫を凝らしています。しゅわしゅわと泡の立つスパークリングワインのような「炭酸系」や、甘味を強調し、ドライフルーツやアイスクリームにかけて食べることを考えた「トッピング系」も登場しています。飲むだけでなく発想しだいで楽しみ方が広がる酒、いろいろな方法を試しながらわたしだけの「SAKE」の味わい方を探ってみましょう!

No2.


ちょっと紹介①:最上級の日本酒はフルーツの香り

日本酒には「精米歩合」の表示があります。これは原料となるお米を削る割合のこと。お米は、外側より中心部に向かって糖質が高くなり、雑味の元となる成分が減ります。またこの糖質は、麹菌がお酒を作る上での大事な栄養になります。お米を削ることで、すっきりと香り高い日本酒が生まれるというわけ。しかもこの割合を5割以上、いわゆる「吟醸酒」レベルまでみがくと、独特の「吟醸香」という香りが生まれます。これはまるで切りたての完熟メロンのようなフルーティな香りなのです。ちょっとお値段は張りますが、日本酒の真髄ぜひ味わってみてくださいね。

ちょっと紹介②:舞妓さんのお肌の素?日本酒はアミノ酸の宝庫!

ワインに含まれるポリフェノールなどが健康に良いという話を耳にしたことがあるかと思いますが、日本酒だって負けていません!ワインを評価するときに大切な要素は酸味。一方で日本酒は旨味と甘味が重要になってきます。この旨味の成分はアミノ酸。日本酒には、健やかな肌や髪を作ったり、体の調子を整えるアミノ酸が20種類も含まれています。しかも、このアミノ酸とアルコールが体の血流を促進し、飲み残した日本酒をお風呂に入れても血行促進に良いようです。体の冷えで悩む女性にとっても、ちょっと嬉しい食事の効能になるかもしれませんね。

こうした日本酒の魅力は古くから知られており、京都祇園の舞妓さんは化粧水に使っていたほど。また現在も、酒造メーカー各社から日本酒そのものや、酒粕・麹などをつかった化粧品が続々と生まれています。


日本酒にギリシャ料理!?オススメレシピ!

No3

日本酒は実は料理との相性も抜群!お米が原料なので、日本食から洋食まで幅広く合わせやすいお酒なのです。特に日本酒の成分の一つであるアミノ酸が豊富な食品とはベストマッチ。お魚やお肉はもちろん、チーズや味噌などの発酵食品、トマトとも美味しく飲めるんですよ。これもSAKEが世界で受け入れられている理由のひとつ。ピザやローストビーフ、時にはピクルスなど、あなたの好きなお料理と日本酒のマリアージュを考えてみましょう。

おすすめレシピ:ナスとトマトのムサカ風 2人前

材料

  • 合挽き肉 ・・・ 150g
  • トマト ・・・ 1.5個
  • トマトジュース ・・・ 50ml
  • 玉ねぎ ・・・ 中半分
  • ナス ・・・ 2本
  • プチトマト ・・・ 2個
  • オリーブオイル ・・・ 小さじ1.5
  • サワークリームまたはヨーグルト ・・・ 大さじ2
  • ピザ用チーズ ・・・ 75g
  • 塩・コショウ・オレガノ ・・・ 各少々

作り方

  1. 玉ねぎを薄切りにして、小さじ2ほどのオリーブオイルで透き通るまで炒める。
  2. 炒めた玉ねぎにざく切りにしたトマトとトマトジュースを加え、さらに合挽き肉を加え、塩・コショウ・オレガノで味を整えながら20分ほど煮詰める。
  3. ナスを5mmほどの薄切りにし、小さじ1のオリーブオイルでさっと炒める。
  4. 耐熱容器にナス、合挽き肉の順でミルフィーユのように重ねていく。
  5. 重ね終わったら、上からピザ用チーズをかけ、サワークリーム(またはヨーグルト)・プチトマトをトッピングする。
  6. 180度に熱したオーブンで15分から20分火を通して、表面に焦げ目がついたら出来あがり。

オイシイ!ポイント

ギリシャではポピュラーな家庭料理のムサカ。アミノ酸豊富なトマト・合挽き肉・チーズと日本酒の相性はぴったり。

文責:つむぐarticles 鷲巣謙介
編集:食品栄養科学博士 フジシマ