パリパリふわっ 紅しょうが香…
クロレラレシピ集
ジリジリと暑い陽射しが照らす夏、胃腸もなんだか弱り気味であっさりした食べ物しか喉を通らない…。もしかして夏バテ!?
そんな方、多いんじゃないでしょうか。夏バテの改善には、十分な休息と栄養補給。ご飯をしっかり食べることが大事ですが、なかなかそうはいかないもの。
薬味と言って私たちが思いつくのは、お刺身や蕎麦やそうめんの脇にある、ネギやわさび。でも薬味ってもともとどういう意味なんでしょう?「薬味」という言葉が生まれたのは古代の中国で、当時は漢方薬として使われる生薬(自然にあるものをそのまま薬として生かすもの)のことだったんです。薬味という言葉が日本に入ってきて広まったのは、江戸時代初期頃といわれ、うどんを食べる際に添える胡椒や大根などが当初は一般的だったそう。
そこから時代を経て、日本における薬味は料理に添えることで、味わいをよくしたり食べやすくしたり、保存性を高めるものという意味合いを持つようになりました。また、現在では薬味はネギや生姜といったいわゆる香味野菜だけでなく、七味や鰹節など加工品のことも指すようになってきています。ただし、今回は、その中でも特に香味野菜の薬味を紹介しますよ。
薬味には、食事を美味しく健康的にする役割があります。
代表的なものとしては以下の通り。
・料理に香りを加えて食欲増進
シソ、タデ、ミョウガ、ネギ、ユズなど
・肉や魚の脂や匂いを抑えて食べやすく
ショウガ、ミツバ、セリなど
・殺菌作用で保存性アップ
ワサビ、ショウガ、シソなど
・胃腸を守る、体を温める(or冷やす)といった体調管理
トウガラシ、ダイコン、カイワレ、ショウガなど
お刺身の下に敷いてあるシソやお寿司のワサビは殺菌のため。
また、焼きサンマのダイコンおろしは消化を助け、脂っこいサンマで胃もたれしないようにという配慮から。冷奴のショウガやネギは、あっさりした豆腐に香りを加えてより食べやすくするための工夫です。
春〜夏、特に盛夏にかけては、食欲が落ちがち。そんな時は薬味を上手に使うことで、食欲アップ!バランスの良い食事をとるための名脇役としての薬味の使い方がポイントです。
シソ:ビタミンBの宝庫。亜鉛などのミネラルも豊富。胃腸を守り、食欲増進。
ワサビ:ビタミンCが豊富。脂の多い食材をさっぱりとさせてくれます。
ミョウガ:カリウムと食物繊維が豊富。豊かな香りで食欲増進。
木の芽(山椒):カリウムの含有が多く、辛味が口当たりを爽やかに。うなぎなど脂の強い食材との相性も抜群。
ダイコン・カイワレ:ビタミンCが多く、消化を助ける酵素がお腹を守ります。
トウガラシ:発汗作用で体温調整。
体の冷えが気になる季節。暖かな汁物を美味しく食べて、体を芯からしっかりと温める薬味の使い方がポイントです。
ゆず:豊富なビタミンC。酸味が肉や魚の口当たりをさっぱりと変えてくれます。
ショウガ:辛味が食欲を刺激。胃腸を守り、体を温めてくれます。
ネギ:ビタミンBの吸収を助けるアリシンが豊富。甘味と辛味で、口当たりをさっぱりとさせてくれます。
ニンニク:セギと同じくアリシンが豊富。糖の代謝を助けてくれます。
春菊:カルシウム、鉄などのミネラルが豊富。独特の香りが食欲増進。胃腸にも優しいのがポイントです。
薬味(香味野菜)には、ショウガやカイワレ、ニンニクなど辛味や刺激の強いものがあり、たくさん食べ過ぎることで胃腸への刺激が強くなりすぎてしまうことがあります。薬味は本来、料理の脇役。
食べ過ぎにはくれぐれもご注意ください。
薬味として香味野菜を買うとどうしても、使い切れずに余らせてしまうもの。そこで肉料理にも魚料理にも、お豆腐や麺料理にも使えて、適量を美味しく楽しめる、合わせ薬味をご紹介。冷蔵庫に常備しておくと、毎日の食事に香りと彩りが加わりますよ。
シソ: 10枚
ミョウガ:2本
ネギ(アサツキ):半分(アサツキなら4本程度)
カイワレ:半パック
ミツバ:1束
春菊:1/4束
作り方:シソは千切り、ミョウガはいちょう切り、ネギは小口切り、カイワレ・ミツバ・シュンギクは荒いみじん切りにして混ぜ合わせれば出来上り。季節によって、パクチーやサラダセロリ、セリやゴマを加えても◯です。また、めんつゆをさっと加えて、レンジで30秒ほど温めると、美味しいおひたしにもなりますよ。
文責:つむぐarticles 鷲巣謙介
編集:食品栄養科学博士 フジシマ