おうちで楽しむ紅葉の和紙づくり

2015.10.6

世界無形文化遺産の和紙

紙ってコピー紙から和紙やラッピングペーパーなど様々な種類がありますよね。子供の頃から、紙を見ていると何故かワクワクしてしまいます。世界無形文化遺産に登録されたことで、「世界が守るべき文化」として国内外の注目を浴びた『手漉き和紙』。 和紙はコピー紙とは違い表面のザラザラ感や自然の色合いなどがとても味わいのある紙ですが、現代人が利用する用途は限られているため、かつて程の需要はありません。ですが最近は若い世代でも親しめるようなデザインの商品もあってつい買い込んでしまいます。 1

和紙の魅力

和紙の魅力は何と言ってもその風合でしょうか。和紙には天然繊維の優しさが残っています。もともと墨と筆で文字を書くためのものだったので、かすれやにじみのバランスで何とも言えない味が出ます。筆文字が苦手でも不思議と雰囲気良く仕上がります。 2

いろいろ違う、日本の紙と西洋の紙

和紙と洋紙、あまり深く考えることはありませんが、そもそもの違いって何でしょう?一番の違いはその原料です。

【和紙原料】

  • 楮(こうぞ)
  • 三椏(みつまた)
  • 雁皮(がんぴ)

うーん、日本に自生しているはずなのに一つも知らない。。 この植物の「皮の部分」を使います。ちょっとしか採れないですね。

【洋紙原料】

  • 針葉樹
  • 広葉樹

こちらは木質部を使うのが特徴です。たくさん採れます。この原料を使うには強いアルカリ処理で木の繊維を取り出す必要 があり、その技術のなかった日本では明治に入るまで洋紙が作られることはありませんでした。

洋紙の方が効率的に紙原料を作り出せるため、量産でき日本でも普及し現在に至ります。一方、和紙はその独特の風合や、保存性が高いという特徴があり、貴重な文化財の修復などに用いられています。 3

想像以上に難しい紙漉き

最近は「和紙漉きセット」なるものが書店で販売されており、自宅でも簡単に和紙が作れます。家でできるなら、とさっそく挑戦してみました。
手順通りに進めましたが想像以上に漉く作業が難しく、厚さが均等にならない!でも失敗しても大丈夫、何度でもやり直せるのが紙漉きの良いところ♪という訳で何度も何度も挑戦しました。が、最終的には不均一なのも『味』ということで自分を納得させ終了…(^.^;) 大きな和紙を薄~く均等に漉く職人さん、尊敬です! 4

季節を閉じ込めて

気づけばもうすっかり秋の空気。去年集めた紅葉をハガキに漉き込みました。一気に秋の風情です。 5

最後にお遊びで、クロレラを漉き込んだハガキを作ってみました。天然のグリーンが優しく、和紙の風合にも良く合います。(手前の2枚がクロレラです) 6

さてこれで誰にお便りしようかな。秋の夜長、たまにはゆっくり筆を取ってみるのも良いかも。

この記事を書いた人

リサコ

Webページ担当、ときどき商品開発。
職人の手仕事が好物の和風OL。キモノ通勤が夢。

関連記事